かごしま子ども夢大学

2019 総括リポート vol.2

「人のために働く」夢への思い強く

 キャリア教育の一環として、県内の小学5・6年生30人が働くことの意味を学んだ「かごしま子ども夢大学」。総括リポート第2弾では、参加した子どもと、その成長を間近で見つめた保護者の視点から、キャリア教育の可能性を探ります。

「かごしま子ども夢大学」に参加した水元れいらさん(小6)と、母親の玲子さん

 小学6年生の水元れいらさんは、母親の玲子さんの勧めもあって、かごしま子ども夢大学に参加しました。「〝働くこと〟について考える機会だけでなく、他の学校の子どもたちと過ごす貴重な経験になれば、という思いでした」と玲子さん。

 「最初は不安でしたが、グループで話し合いながら、協力してできるようになりました」とれいらさん。「講座後は〝楽しかった!〟といろんな話をしてくれました」と玲子さんも振り返ります。


職場体験では、いろんな仕事を体験

■子どもの成長を実感

 講座の中でれいらさんが特に印象に残ったのが、慶生会での職場体験。「施設の利用者のために、みんな一生懸命働いていました。働くことが誰かのためになり、〝ありがとう〟と言われることが心の支えになることを知りました」と目を輝かせます。

 「私には、お母さんのおなかの中で亡くなった兄弟がいました。将来は産婦人科医になって、1人でも多くの赤ちゃんの命を救いたい」と、れいらさん。夢大学に参加し、その思いはより強くなりました。「働くためにはコミュニケーションが大切だと学んだので、もっと積極的になれるように頑張りたいです」

 子どもの成長を間近で見守った、母親の玲子さん。「〝誰かのために自ら進んで行動しよう〟と言うようになりました。夢大学で学んだことが、今後頑張る力になるはず。私も〝何のために働くのか〟と聞かれ、自分自身の気付きとなりました」と、親自身も学びの機会となったようです。

みんなで協力してパンを作りました