かごしま子ども夢大学

2014 総括リポート vol.1

将来への意識の変化を実感

「大成長の夏になりました」

 

001-01  キャリア教育の一環として、県内の小学5・6年生40人が働く意味を学んだ「かごしま子ども夢大学」。総括リポート第1弾では講座に参加した子どもの成長を間近で見つめた保護者の目を通して、キャリア教育の可能性を探ります。

 

 この夏、かごしま子ども夢大学に参加した、小学6年の矢崎怜奈さん。「初めての場所や人に苦手意識があり、クラス替えがあると、ひと月は憂うつそうに通いがちだったんです。でも、今回は1回目から〝お友達と話せた〟とうれしそうに帰ってきたのには、少し驚きましたね。社会に出るとコミュニケーションってとても大事なので、今のうちから、何かきっかけになればと思って参加を勧めてみたんです」と母親の朋代さん。回を追うごとに成長や発見があった、と話します。

 

■進路を語るきっかけに

 怜奈さんの夢は〝保育士〟。「漠然としていた夢が、どうすればなれるのか、まで考えられるようになりました」と話します。朋代さんに、テレビで見た職業に対して〝このお仕事はどうやったらなれるの?〟と尋ねることもあり、「夢の選択肢が広がっているんだな、と感じました。中学受験を控えているお友達もいる中で、怜奈にとっても〝進路選択〟が身近なものになってきたんですよね。レールの敷かれた道を歩くのではなく、夢を持って、自分の意思で道を選んでほしいなと思っていましたが、なかなか話す機会がなくて。親として思いも伝えられたし、きちんと話すいい機会になりました」。

 また、仕事の都合で子どもたちとすれ違いがちな父親に対しても心の変化を感じたそう。「〝働いているお父さんってすごいんだね〟と言ってくれたので、大人が働く〝意味〟を理解したんだと、うれしく思いました」

 成長した怜奈さんの姿に、子どもの持つ可能性の輝きを感じた朋代さん。「どんな夢を描いて、どんな道を歩くのか楽しみ。見守っていきたいですね」

「同じ班で過ごした友達へ、お手紙を書きたいな」と怜奈さん

「同じ班で過ごした友達へ、お手紙を書きたいな」と怜奈さん