かごしま子ども夢大学

2014 総括リポート vol.3

人の笑顔を想像する〝ものづくり〟
次の世代へ伝える意味を実感

 

ベガハウス・取締役の大迫学さん。モデルハウスでスケッチする子どもたちに語りかけ、想像力を引き出します

ベガハウス・取締役の大迫学さん。モデルハウスでスケッチする子どもたちに語りかけ、想像力を引き出します

 キャリア教育の一環として、県内の小学5・6年生40人が働く意味を学んだ「かごしま子ども夢大学」。総括リポート第3弾では、職場体験を通して子どもたちの姿をみつめた、協賛企業の目を通して、キャリア教育の可能性を探ります。

 

 第6講座では、各協賛企業での職場体験を実施しました。「ベガハウス」での職場体験を担当したのは大迫学さん。まず子どもたちをモデルハウスへ案内しました。

 「〝ものづくり〟を仕事にするということは、作ったものを使ってくれる人がいて成り立ちます。使う人が笑顔になったり、喜んでくれるかたちを想像する力が原点といえますね」

 この〝想像力〟のトレーニングとして子どもたちが挑戦したのが、モデルハウスでの暮らしを想像し、自分が〝心地いい〟と感じた空間をスケッチすること。選んだ場所・理由を聞いて、「子どもならでは、と感心しました。家づくりは大人の意向で進めがちですが、子どもたちが暮らす空間もあります。子どもの低い目線・自由な感覚に、私たちも刺激をもらいました」と振り返ります。

 

ものづくりの楽しさを

 設計したものがかたちとなるのは、職人の技術があってこそ。建設中の現場へ案内し、エアガンを使った釘打ち体験も行いました。「家づくりは現場が何より。進化する道具や大工さんの技もぜひ体で感じてほしくて。自分の手でやったことが〝かたち〟に残るのも、ものづくりで味わう喜びの一つです」

 また、家庭では2人の子を持つ父親でもある大迫さん。この事業を通し、改めて家庭では自分の仕事について語る機会がなかったとも感じたそう。

 「社会には、ものづくりの仕事がたくさんあり〝家づくり〟もその一つ。ものづくりの楽しさを伝え、次の世代へとつなげていくことは、企業として使命だと感じています。若い世代に〝家づくりって面白そう〟と思ってもらえるようなものづくりを続けたいですね」

間近に見る大工さんの技術に、子どもたちも興味津々

間近に見る大工さんの技術に、子どもたちも興味津々