「積極性が出てきたと思います」
キャリア教育の一環として、県内の小学5・6年生30人が働く意味を学んだ「かごしま子ども夢大学」。総括リポート第1弾では、参加した子どもの成長を間近で見つめた保護者の目を通し、キャリア教育の可能性を探ります。
かごしま子ども夢大学に参加して、将来働く上ではコミュニケーション力が重要になることを学んだ小学6年生のウィルソンめぐみさん。
参加を促した母親のみどりさんは、「人見知りで自分をうまく出せないので、全く知らない他校の子どもたちと一つのことに取り組むことで、コミュニケーションの取り方を学んでほしかった」と話します。
学研教室の職場体験では、「書類の仕分けなどを協力してやれました」とめぐみさん。丁寧さとスピードを求められる仕事の大変さと同時に、やりとげた後の充実感も覚えました。
「夢大学に通い出して、毎回新しい発見があったこと、自分が知らない子とうまく話せたことなど、一つひとつが本人の自信につながるようなことを口にすることが多くなりました」と、変化を感じ取ったみどりさん。
■自分から声掛けできた
9月のある日、イベント会場で学研教室マネージャーの竹迫美恵さんにばったり会っためぐみさんは、勇気を出して自分から声を掛けたそう。
「今までは不安になると一歩下がってしまうところがあったけれど、積極性が出てきたな、と思いました。家庭以外の大人と触れ合うことで、世界が広がることを知ったのではないでしょうか」
将来はファッションデザイナーやゲームクリーターを目指したいというめぐみさん。「子ども夢大学の自分発見プログラムでも1位にファッションデザイナー、2位に漫画家が上がってきてうれしかった」と振り返ります。
働く大人に取材したり、職場体験をしたり、さまざまな企業や地域が協働する〝キャリア教育〟。親も子どもの成長を実感しています。