かごしま子ども夢大学

2016 総括リポート vol.1

いろいろな職業が興味の対象に!

「将来を考えるきっかけになりました」

 

 キャリア教育の一環として、県内の小学5・6年生30人が働く意味を学んだ「かごしま子ども夢大学」。総括リポート第1弾では、参加した子どもの成長を間近で見つめた保護者の目を通し、キャリア教育の可能性を探ります。

 

職場体験先のベガハウスではしっかりとメモをとりました

職場体験先のベガハウスではしっかりとメモをとりました

 この夏、かごしま子ども夢大学に参加した小学5年生の中村隼人くん。自宅がある出水市から鹿児島市内まで、新幹線で通学しました。

 参加を促したのは母親の桂さん。「〝働く〟ということについてきちんと考えるきっかけになってほしいと応募しました。同年代のいろいろな考えを持っている子どもたちと出会って、吸収してくれれば、と勧めました」

 実は、全校児童が25人の小規模校に通う隼人くん。第1回の講座では、小学校より児童数の多い夢大学の仲間たちに圧倒されつつも、ゲームやレクリエーションを通して打ち解けていきました。積極的には参加できなかったものの、「初めて会った人といろいろなゲームで仲を深められるのは、すごいなと思った」と振り返ります。

 夢大学へは、鹿児島市内の職場に通う父親と一緒に通学。新幹線の中で、その日の出来事や周りの友達の様子、講師やリーダーとの会話を楽しそうに話していたそう。「中でも職場体験では、〝1つの会社の中に、いくつもの仕事があるのだなと分かった〟など、感じたことを細かく話してくれました」。隼人くんから「お父さんは何のために働いているの」と聞かれ、親子で働く意味を一緒に考える機会にもなりました。

■他者との関わりで成長

 講座を通して母親の桂さんは、家庭や学校だけでなく、さまざまな企業や地域が協働する〝キャリア教育〟の重要性を感じたと話します。「隼人も、自分の周り全てのことが、誰かの仕事で成り立っていると理解したようで、いろいろな職業に目がいくようになりました。これからも大勢の人と関わり合いながら、成長する姿を見守りたいですね」

中村隼人くんと母親の桂さん。「友達ができて楽しそうに出掛ける姿にうれしくなりました」