キャリア教育の重要性を実感
「父親の役割にも気付きました」
キャリア教育の一環として、県内の小学5・6年生40人が働く意味を学んだ「かごしま子ども夢大学」。総括リポート第2弾では講座で子どもたちと交流を深めた〝働きマン〟の気付きを通して、家庭でできるキャリア教育の可能性を探ります。
「かごしま子ども夢大学」第3講座のテーマは「大人は何のために働くの?」。子どもたちの素朴な質問に答えるべく、協賛7社の〝働きマン〟が集結。班ごとにインタビューが始まりました。
山形屋代表として参加したのは販売促進担当課長の住吉学さん(44歳)。勤続25年、食品部門の責任者を務めるベテランサラリーマンです。
「仕事で楽しいことは?」「仕事をする上で大切にしていることは何?」。矢継ぎ早の質問に「私はデパート業界のヒーローになりたいので、高い目標を立てて仕事をしています」と大きな声で丁寧に答える住吉さん。1時間のやりとりを通して、あることに気付かされたと言います。
「初めは仕事のことを話しても理解してくれるか不安だったんです。でも心配無用でした。高学年になると、こんなにも働くことへの興味が高まり、理解力もあるんですね。自分も父親として仕事の話をどんどんしていこうと思いました」
■「仕事ってね」が口癖に
住吉さん自身、家庭では中2の女の子と小5の男の子のお父さん。講座以降、子どもと話をする際、仕事と絡めて話をする機会が増えました。
「水泳大会で子どもがいい結果を出せなかったときは〝仕事っていうのはね、諦めたら終わり。目標を立てて挑戦することが大切なんだよ。だから頑張ろうね〟と話しました。消しゴムを無駄遣いしたときは経理の話をしたり、結構仕事と結び付けられるものですね」
親として身近にできるキャリア教育に気付いた住吉さん。講座で子どもたちと本気で向き合ったからこその成果です。